予防接種

当院では、生後2か月から予防接種を承っております。

●定期接種のワクチン(無料で受けられるワクチン)

※親子手帳をお忘れの場合は、接種歴が確認できないために接種を延期させていただきます。ご注意ください。

<5種混合ワクチン>

ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ・ヒブ感染症――

・ジフテリア菌は、のどに偽膜を形成し、呼吸困難や心筋障害を引き起こします。

・百日咳菌は、激しい咳発作が続き、乳児では無呼吸や重症化をきたすことがあります。

・破傷風菌は、神経毒素により全身の筋肉のけいれんや強直を引き起こします。

・ポリオウイルスは、急性弛緩性麻痺を起こし、手足の麻痺が残ることがあります。

・ヒブ(インフルエンザ菌b型)は、髄膜炎や菌血症などの重篤な侵襲性感染症や喉頭蓋炎を引き起こします。

命に関わることもある5つの感染症から赤ちゃんを守る大切なワクチンです。

<肺炎球菌ワクチン>

肺炎球菌――

赤ちゃんにとって特に注意が必要な感染症のひとつです。肺炎や菌血症、髄膜炎などの重い侵襲性感染症を引き起こし、時に急速に悪化することがあります。かつてはこれらの感染症で命を落とすお子さんが少なくありませんでした。現在ではワクチンの普及により発症は大きく減少しています。大切なお子さまを守るために、適切な時期にしっかりと予防接種を受け、安心して成長を見守りましょう。

<B型肝炎ワクチン>

B型肝炎ウイルス――

血液や体液を介して感染するウイルスです。感染すると年月を経て慢性肝炎を発症し、将来的に肝硬変や肝がんを発症することがあります。持続感染の多くは出生時または乳幼児期の感染で成立することが知られています。赤ちゃんのうちにワクチンを受けることで、将来の感染や重い病気を予防することができます。大切なお子さまを守るために、適切な時期に予防接種を受けましょう。

<ロタウイルスワクチン>

ロタウイルス――

ロタウイルスは、乳幼児に激しい胃腸炎を起こし、脱水で入院が必要になることもあります。また、まれに肝機能障害・腎不全・脳症などを合併することがあります。ワクチン接種により、重症化を予防することができます。かつては毎年多くのお子さんが入院していましたが、ワクチンの普及によりその数は激減しました。

<BCG>

結核菌は主に肺の中で増えるため、咳・痰・発熱・呼吸困難などの症状を呈することが多いです。一方で、肺以外の臓器が侵されることもあり、腎臓、リンパ節、骨、脳など全身に影響が及ぶことがあります。特に小児では症状が現れにくく、全身の重篤な感染につながりやすいため注意が必要です。BCGワクチンは乳幼児で重篤化しやすい粟粒結核や結核性髄膜炎の発症を予防する効果があります。

<麻疹風疹ワクチン>

麻疹――

麻疹は非常に感染力が強く、同じ空間に短時間一緒にいただけでも感染します。免疫がなければほぼ100%発症します。我が国では土着の麻疹ウイルスは排除されましたが、近年海外からの輸入例により、発症件数が増加しています。肺炎と脳炎が二大死因であり、重症感染症の代表的なものです。麻疹治癒後数年~10年程経ってから発症する亜急性硬化性全脳炎は極めて重篤で致死率はほぼ100%です。麻疹ワクチンを2回接種すれば95%以上の人が免疫を獲得できるといわれています。

風疹――

風疹の症状は比較的軽く、良好な経過をたどることがほとんどです。しかし、まれに血小板減少性紫斑病や脳炎を合併することがあり、軽視できない疾患です。特に重症なのは、妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、胎児も風疹ウイルスに感染し、先天性風疹症候群(難聴・先天性心疾患・白内障・精神運動発達遅滞など)を発症することが高いことです。我が国土着の風疹ウイルスは排除されましたが、海外からウイルスが持ち込まれ、国内で広がる可能性があります。排除状態を維持してするためには、国民一人ひとりの予防が重要です。

<水痘ワクチン>

水痘――

水痘は感染力が非常に強い全身性感染症です。主な症状は全身の発疹と発熱です。一般に軽症で終わりますが、中には重症化し、入院が必要となったり、死亡したりすることもあります。妊娠20週までの妊婦が感染した場合、約2%の児が先天性水痘症候群(低出生体重・四肢低形成・皮膚瘢痕・局所的な筋萎縮・脳炎・脈絡網膜炎・小頭症など)を発症します。

<日本脳炎>

日本脳炎――

日本脳炎ウイルスに感染した人の100~1000人に1人が脳炎症状を発症すると報告されています。発症すると高熱・頭痛・嘔吐・意識障害・麻痺などの神経障害を引き起こし、後遺症を残したり、死亡したりすることがあります。致命率は20-40%といわれ、幼少児や高齢者では死亡のリスクが高くなります。また生存者の45-70%に神経学的後遺症が残ると言われており、特に小児では重度の障害を残すことが多いとされています。通常は3歳から接種を開始しますが、流行状況によっては生後6か月から接種を開始することも可能です。

<ヒトパピローマウイルスワクチン>

ヒトパピローマウイルス感染症――

ヒトパピローマウイルスは子宮頸がん、尖圭コンジローマ、膣がん、肛門がんなどの原因ウイルスです。子宮頸がんは我が国で年間約1万人が発症し、約3000人の死亡が報告されています。死に至らなくても、初期のがんを除いては子宮摘出が必要となることがあり、その場合は妊娠や出産への影響があります。非常にまれですが、妊婦が尖圭コンジローマを患っていた場合、出産時に児に感染し、気道閉塞を引き起こすことのある、「若年性再発性呼吸器乳頭腫症」を発症することがあります。

●任意接種のワクチン(有料で受けられるワクチン)

<おたふくかぜワクチン>

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)――

耳下腺・顎下腺・舌下腺などの唾液腺の腫脹と圧痛を主症状として発症します。合併症として、精巣炎・卵巣炎・膵炎・腎炎・髄膜炎そして感音性難聴があります。なかでも感音性難聴は最も警戒すべきもので、発症すると聴力の回復は困難です。現在我が国では年間700~2000人程度のムンプス難聴が発生していると推計されています。通常は1歳から接種を開始しますが、これまで接種の機会を逃していた場合でも、何歳からでも接種を開始することが可能です。

<インフルエンザワクチン>

インフルエンザ――

インフルエンザは感染してもその多くは自然に回復する疾患ですが、肺炎や脳症などの合併症を起こし、重症化する場合があります。ワクチンには重症化を予防する効果がありますので、流行期に入る前に接種を始めましょう。当院では毎年10月から接種を開始しています。

<麻疹風疹ワクチン(生後6か月~)>

通常は1歳から定期接種(無料で受けられるワクチン)で接種を開始しますが、流行状況によっては自費で生後6か月から接種することが出来ます。

<三種混合ワクチン(5~7歳と11~12歳)>

百日咳の感染予防のために、1歳までに5種混合ワクチンを4回接種しますが、4歳頃から百日咳に対する免疫が徐々に低下することが知られています。そのため、日本小児科学会では5~7歳と11~12歳に三種混合ワクチンの追加接種を推奨しています。ご希望の場合、11~12歳の方は二種混合(無料)の代わりに、三種混合(有料)を受けていただくことになります。